SHOOTO GIG CENTRAL Vol.9 レポ

うしさんの見所で予習。高林が漏れててヘコむ。

立ち見も満杯の会場、時間押しは少しだけ。

■第1試合 Class C+ 55㎏契約2回戦
○高林恭子 (ALIVE、53.2㎏)
 1R 2:59 スリーパーホールド
×山関奈々子 (直心会格闘技道場、54.6㎏)

昨年度アマ修女王対決。打撃に長じる山関がバンタム、高林はひとつ下のフライだが、顔面ヒザなし・グラウンド無制限のクラスC+ルールは高林に有利か。前日計量時のコメント「動きのあるおもしろい試合をします」に期待。

タックルを警戒して手が出ない山関を、そのままコーナーに詰めた高林が超速シングルでテイクダウン。サイドからマウント、上四方とポジションを移しながら極めを狙う。山関は祈ったままブリッジを繰り返すが、高林はこれを乗りこなし、数回目のバック奪取から伸ばしてチョーク葬。

同じストライカーでも、前戦の斉藤よりはユルい相手。欲を言うならば、もうちょっと早めの一本で、ホームの観客を沸かせて欲しかった。新世代の中でも別格のキャリアと期待を背負っているのだから、総合2年目にも過大な要求ではないと思うんだけど。

ともあれ、これでクラス昇格は決定か。今年もスマックやG-SHOOTOのリングで、どんどん経験を積んでいって欲しい。テイクダウンに関しては階級最強であるところ、極めと打撃対処の向上に期待したい。

■第2試合 2006年新人王決定トーナメント一回戦・バンタム級2回戦
×加藤賢也 (ALIVE、55.6㎏)
 0-3 (鈴木18-20、福岡18-20、二瓶17-20)
○井上 英 (パラエストラ博多、55.7㎏)

開始早々から井上がテイクダウンからバックを取り、以降通じて支配。1R終了間際には十字に入って印象を残す。2Rも同様に立たせずにコツコツ殴って判定勝ち。

■第3試合 2006年新人王決定トーナメント一回戦・バンタム級2回戦
×海老原洋輔(パラエストラ松戸、55.6㎏)
 0-3 (鈴木19-20、二瓶19-20、福岡19-20)
○坂元寛史 (ALIVE小牧、56.0㎏)

元フェザーの坂元は筋肉質に詰まっており、松根スパッツの海老原が上背にまさる。
体格差で度々テイクダウンを奪われる海老原だが、手足を利かせて腕絡みから上を取ったり、モグって足を取ったり、常に極めを狙う。サウスポーからの左も伸び、終盤にはカウンターで坂元の膝を付かせるが、グラップラー冬の時代、いかんせん下になる時間が長過ぎた。

■第4試合 2006年新人王決定トーナメント一回戦・バンタム級2回戦
○神戸崇行 (ALIVE、55.9㎏)
 3-0 (若林20-16、鈴木20-17、福岡20-17)
×細谷健二 (和術慧舟會東京本部、55.7㎏)

神谷は柔道仕込みの腰を活かし、前に出ながら強打をたたみ掛け、当て勘も悪くない。差し合いにも負けず、倒せばインから腹固めからひたすら拳を落とす。東北オープンであのGOZOを破った細谷だが、1Rからダウンを奪われて目を腫らし、チェックも入る。何とか判定まで凌ぐが完敗。

■第5試合 ウェルター級2回戦
△服部謙一 (ALIVE小牧、69.5㎏)
 ドロー (若林19-19、鈴木19-20、福岡19-19)
△光陰兜 (PUREBRED大宮、70.0㎏)

いまいち打撃にキレが無く、押し込めない光陰だが、服部も時たまいいパンチを喰らって危なっかしい。見切った服部が組んで倒すが、光陰も攻め手を与えず上に下にもっさり凌ぎ合うのをくり返す。服部のムサ面に光陰の童顔が映えてそっちばっか見てました(笑)。

■第6試合 フェザー級2回戦
△木部 亮 (ALIVE小牧、59.9㎏)
 ドロー (鈴木19-20、福岡20-20、二瓶20-18)
△細井鷹飛呂 (パラエストラ松戸、59.8㎏)

気分が悪くてお手洗いに出たので見てません。

■第7試合 ブラジリアン柔術ルール アダルト黒帯レーヴィ級10分1R
杉江“アマゾン”大輔 (ALIVE、72.9㎏)
 ポイント0-0 アドバンテージ3-1
×マイク・フォウラー (ロイド・アーヴィン、73.0㎏)




服部恵子選手のブログと、鈴木社長のブログに丸投げ。どちらもコメント欄です。

本人も認めていたが、しょっぱかった。(見た目では)体格差はそんなになかったし、力負けと云う印象はない。クロスでガチガチに固めるしかなかったフォウラーもどうかと。

■第8試合 ウェルター2回戦
○風田 陣 (ピロクテテス新潟、69.8㎏)
 1R 4分54秒 TKO
×松下直揮 (MB3z、70.0㎏)


開始早々、松下のワンツーがヒット。風田はすれ違うようにバッタリ倒れる。会場わき上がる中一気に追い込む松下だが、ロープ際で組み倒され、下になってしまう。落ち着いてブレイクまで休んだ風田が打ち合いで圧力を掛け、老獪にも再度倒して休む。ド突き合いにも主導権を握った風田がレバーにヒザを効かせ、足が動かなくなったところでアゴにも突き上げる。下がって逃げる松下だが、だめ押しのボディヒザで堪らず土下座タックル→パンチ連打で終了。

■メインイベント・ライト級3回戦
△日沖 発 (ALIVE、65.0㎏)
 ドロー 1-1 (鈴木30-29、二瓶29-29、福岡29-30)
△バオ・クァーチ(チーム・オーヤマ、65.0㎏)

佐藤嘉洋から花束。二人ともタッパあんな。

アップライトに構えて頭を振る日沖、ジャブと前蹴りで距離を取ろうとする。クアーチは出入りしながらローを重ね、前蹴りにはボディストレートを合わせる。飛び込みからの右にグラついた日沖は、組み付いて反り投げ、あっさりマウントを奪ったものの、十字に合わせて立ち上がられる。左ミドルも合わせて近付けまいとするが、今度は蹴り足を取られて連打を浴びる。

2Rも詰められた日沖、左ハイ・組み膝を当てる。鼻から出血あり。このラウンドからローを当て、左ミドルで腕を殺しに行くが、クアーチは怯まず、両手あおってコイコイ。次第にコーナーへ詰め、今度は左のクロスを打ち抜く。ロープに押し込んでごまかした日沖は、倒して上を取る。一度は立ち上がられるが再度倒して、インからパウンド。しかし精度・威力共にいまひとつ。

3Rになると両者に疲れが見える。日沖はローを手繰ってテイクダウンを狙うが、クアーチはロープを掴んでこらえる。注意が出るもブーイングはなし。セコンドの支持に頷く日沖を見逃さず、左をヒットさせるクアーチ。しかし差しにもラッシュにも繋げない。そのまま単発の打撃を交換しながら終了。

判定に不満げなクアーチだが、待ち気味だったのはお互いさま。対する日沖は肩を落としてうなだれたままロープをくぐり、花道で土下座。泣いているのか顔を覆ってしばらく立ち上がれず、鈴木社長に付き添われて退場。観客も胸詰まる光景。

一時期はボクテクを重点的に磨いていたようだが、今日はムエタイ仕様。それが仇となったか、クアーチの出入りを攻略出来ないまま、後手に回ってしまった。タッパを活かし、足を使った柔術ボクサーを目指しても良いのでは。若手の凌ぎ合いも激しいライト級。この敗北をバネにした飛躍を期待したい。

※次のALIVE修斗は9月で梅村がメイン。ベテランに誰を当てるのか楽しみ。また追記するかも。